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オクジョウ日記 第9話

 【16//2017】

その夜、夢の中で三浦は凪を眺めた。雲一つない青空に、まっすぐ突き刺さる秒針のように、まっすぐ向こうを見る彼女の姿。懐かしい制服と、校舎の匂い。汚れた靴に、聞こえる高校生の、淡い青春の声。その姿と重ならない凪の後ろ姿は、変わらず、ただ変わらずに三浦の意識に残されていた。足を踏み込み近づく三浦に気が付いたのか、凪は少しだけ体を横に向けた。


「・・・・・」


微笑みかける凪の姿に、自分を照らし合わせ、途端に恥ずかしくなった。私はなんで、ここにいるんだろうか。なんで今日も、凪に会いに来たんだろうか。なぜ、なぜ。何故って私はその問いかけにこたえてほしいはずなのに。


「ねぇ、凪っち。怖いと思ってる?私の事、ほんとは怖いと思ってるんじゃない。きっと私と目なんて合わせたくないんでしょ。無理しなくていいから、そのまま私にその後ろ姿を見せて。もう見なくていいんだよ。もう、わたしから離れていいんだよ。私も頑張るからさ。今が辛くて、辛くて辛くて、ずっとここに戻ってきちゃうから。あなたとさよならをしたい。身勝手すぎて私は駄目だ。私は、駄目だ」


凪は動かない。どう眺めたって動かない。これは私の分身だろう。亡骸だろう。私が凪を殺した。私の言葉で凪を殺した。この風景を、青春を恋を、全てを殺した私は許されない。ただ手を合わせて泣くことしかできない。無慈悲に現れる凪に、募る言葉すら残らない夢。そうやって、朝を迎える。











67028_640_640.jpg


利理に、会いづらい。どう言葉をかけたらいいのだろう。挨拶くらい、普通が良いのだろうか。それとも笑ってお腹を触るか。そんな軽いことが出来なくなった。利理の心を踏み込んだのは、もしかしたら初めてだったのだろうか。本当に利理は、冗談じゃなくて本当に、死にたいのだろうか。


リリリリリリリリリ


慌てて三浦は通話ボタンを押した。考えすぎてて忘れていた。利理からかかる、おはようの電話。いつもよりも遅い電話だった。


「三浦ちゃんおーはよう」

「利理っちおはようお腹空いてる?」

「ものの見事に空っぽです。アクセサリーとか収納できるくらいに」

「その発想は朝にふさわしくない!」



なんてことない、なんてことない。変わらない、いつもの私達だ。大丈夫。






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Category: 小説 「幕があく」

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たまにマニアックな記事を書くこともありますw

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 ・ウルトラマン、ゴジラ、ガメラ等の怪獣特撮全般
 ・検索してはいけない言葉
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 ・旅 (主に建造物や景色がいい場所に足を運ぶ)
 ・小説 (将来は作家希望だったり?)
 ・クレヨンしんちゃん&ドラえもん
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